DIVINE SOCIETY InoK「それぞれの音、十人十音」


2019年8月23日にはサポートギタリストのTsuguyが正式加入する事が発表された。

ラウドロックバンド、DIVINE SOCIETYのリードギタリストのInoKさんに使用機材や音作り、プレイスタイルについてインタビューをさせていただきました!


ギターについて


”メインで使用しているギターについて”

海外のミュージッククラフトという自分で好きなスペックを選び、格安でオーダーできるサービスがあるのですが、ネックはフレットが打たれており、ボディは塗装無しで、各パーツがバラバラの状態で送られてくるので、そこから自分で組み立てました。笑

普通のジャズマスターは、アームが搭載されているのですが、ピッチ狂いの原因になるという事と、アームを使用する事が無いので、アームが搭載されていないブリッジを選びました。

ペグは僕の好きなGOTOHのマグナムロックを選んでいます。

ピックガードは、ノイズが軽減される事と、サウンド面で粒立ちが良くなり、ハイが出やすいアルミ素材のアノダイズドピックガードを特注で作って頂きました。


”ピックアップについて”

ピックアップは、ノイズ面と、DIVINE SOCIETYのフレーズは刻みが多いので、リアにSUHRのSSH +のハムバッカータイプを選んでいます。

フロントは、僕の好きなギタリストが皆シングルコイルを使用しているという理由で、ジャズマスタータイプのシングルコイルを使用しています。笑

よく、P-90とジャズマスターのピックアップは一緒と思われがちですが、サイズ、構造も違うので、実は別物なんです。

リードとバッキングの使い分けとして、リードは、フロントのシングルコイルで、クリーントーンにも使用しており、バッキングは、リアのハムバッカーで、5,6弦を使用する歪んだフレーズで使用しています。


”ピックアップセレクターとは別で付いているスイッチについて”

このスイッチは、リアピックアップのシングルとハムの切り替えが可能で、リアをシングルに切り替えて、ハーフトーンにすると、ハーフトーンのテレキャスみたいな音が鳴ります。


”ギターの組み立てについて”

アップデートギターの竹中さんというリペアマンの方に、パーツと木材を持って行き、ギターを組んで頂きました。

ボディは、オイルフィニッシュで、刷毛で塗り、タオルで擦って自分で塗装しました。笑

このギターにメーカーというものはなくて、こういう作りだからこそ、ピックガード、ピックアップ、ブリッジも、こだわりが半端ないんです。


”ブリッジの前に噛ませている物は何ですか?”

これはミュートで、金属同士の共鳴を抑えるために使用しています。

よく、ヘッド側に付けている方が多いかと思いますが、このギターはヘッド側よりも、ブリッジ側が共鳴するため、ブリッジ部分に噛ませています。

ミュート自体は、よく100均とかで販売されている物で、本来はドアの隙間を埋めたりする物です。笑


”木材について”

ボディは、ウォルナットの2ピースで、トップには特に何も貼っていません。

ネックは、耐久性を重視したという事と、アタックを出したかったので、ハイエンド系のギターでよく使用されているウェンジネックを選んでいます。

指板も、アタックが出るエボニーを選んでおり、フレットは、ステンレスを使用しているので、強いビブラートをかましても消耗が少なく、木材とフレットのおかげで、音の立ち上がりが早いので、リードトーン向きのスペックになっています。

重量のある木材を使用しているので、その辺のレスポールよりも重たいです。笑


”他にこだわっている部分はありますか?”

ヘッド部分になりますが、リバースヘッドのものを使用しています。

ヘッドのストリングガイドは、後から付けましたが、これがないと弦がずれ落ちてしまうんです。

普通のギターは1.2弦にストリングガイドを使用する事が多いのですが、僕の場合は、たまに抉るようなピッキングをした時に5、6弦が落ちてしまうので、安全対策として5、6弦に付けています。

あと、ペグの高さも微妙に調整していて、2段ずつ高さをずらしています。


”使用弦について”

DRのDDTを使用していて、ゲージは11-54を使っています。

結構11-52を使用している人が多いんですけど、個人的には、家で弾いてる分には凄く弾きやすくて、楽ではあるのですが、ライブになると力んでしまいますし、僕は特にリラックスして弾ける訳でもなく、11-52だとピッチがズレたりとかするので、11-54が丁度良いです。


エフェクターについて



”接続順について”

基本的に、ワイヤレス→EVA→ノイズゲート→アンプで、それ以外の足元はセンドリターンに接続しており、スイッチャーでまとめて、アンプに接続しています。

スイッチャーでまとめられた、ディレイ、リバーブ、ファズ、オクターバー、コンプレッサーは、スイッチャーで接続順を変更する事ができ、スイッチャーでルーティングできる便利なシステムになっています!


”ディレイについて”

Empress Effects Tape Delay Tape Sound Delay


僕のサウンドの核になるディレイです。

このディレイは、AD変換してDA変換してるデジタルアナログディレイみたいなもので、MIDIも搭載されていないので、使用するに当たって不便ではあるんですけど、音が最高に良いんです!


真ん中のスイッチでプリセットが8ch分メモリーする事ができるのですが、DIVINE SOCIETYでは、タップディレイを多用しており、使い方としては「LIFE」は2chを使用し、「pray」では4chを使用するように、曲によってBPMで合わせてプリセットを組んでいるので、ライブでは切り替えが大変です。笑

ツマミは、MIXとディレイタイム、フィードバック、MODEと、普通のディレイには無いボリュームのツマミがあるんですけど、このボリュームは、原音、ディレイ音、全てが上がるんです。


簡単にいうとブースターみたいなもので、多少歪んでくれるので、このツマミをフルテンにして、リードフレーズを弾く時にブースターとしても使用しています!

他のツマミは、エクスプレッションペダルを接続した時のツマミで、ハイパス、ローパスのフィルターと、モジュレーションでコーラスの揺れ具合の速さの調節もできます。


”EVA電子について”

EVA電子 Sound Stabilizer


バッファーみたいなもので、スイッチで入力インピーダンスの切り替えができます。

オーディオの世界は元々、ロー出しハイ受けというものがあり、ギターはハイインピーダンスで、それをローで受けるとモコモコした音になるんです。

実際、普通のオーディオインターフェースのローインピーダンスに繋ぐと、モコモコしたサウンドになってしまい、逆にローの信号をハイに送ると、音が削れてしまいます。

それがよく、エフェクター連結したら音が痩せると言われてる原因なので、そこのインピーダンスを合わせてあげる役割です。

接続としては、ワイヤレスからEVAになっているのですけど、ワイヤレスの出力がローインピーダンスで、ここをハイで受けるのも良いのですが、ハイで受けると音が痩せてしまうので、EVAを使用してローインピーダンスにしてあげてる感じです。

本当は全てのエフェクターを改造した方がいいのでしょうけど。笑


”ノイズゲートについて”

ISP TECHNOLOGIES DECIMATOR II G STRING PEDAL


ノイズゲートは、アンプ前とアンプ後のセンドリターンに両方一括でかけてます!

ギターのノイズをカットして、最後にアンプのノイズもカットするシステムを組んでおり、普通のデシメーター(ノイズゲート)はジャックが2個しかついていないんですけど、これは両方できるので、すごく便利です!


”コンプレッサーについて”

strymon OB-1


コンプレッサーを入れようと思った理由は、「pray」や「LIFE」みたいに、シーケンスフレーズが多い曲を聴きやすくしたいなと思い導入しました。

コンプレッサーの機能と、ブースターが搭載されているのですが、フラットブースター、トレブルブースター、ミッドブースターの切り替えができ、僕は音の全体を持ち上げたかったので、フラットブースターを使用しています。

エフェクトのかかり方も、変なかかり方をするのではなく、ナチュラルなかかり方で美味しいところだけ出てきて、ハリが出てくる感じです。


”リバーブについて”

strymon blueSky Reverb


今でこそ、ユーザーが増えましたけど、当時関西で使用していたのは僕ぐらいだと思います。笑

このエフェクターに搭載されているシマーモードは当時は他になくて、ライブで使用したら、周りから「なんやあれ!?」と言われる事が多かったです。笑

もちろん買った理由としては、シマーモードが欲しかった事と、リバーブとしても、一通りのモードが搭載されているというところです。

曲中で使用するのは難しいですけど、シマーモードはMC中に使用すると雰囲気が出ます。笑

『シマーモード説明動画』


”オクターバーについて”

TC ELECTRONIC Sub 'N' Up Octaver


これの使い方はMIXでオクターブ上とオクターブ下、2オクターブ下をツマミで変更できるのですが、基本的にはオクターブ上と下を鳴らして、2オクターブ下は少し鳴らしています。

DIVINE SOCIETYの曲でも、リードサウンドで結構オクターバーが使用しており、ライブ中は曲によってオクターブ上を出すか出さないかの調整のみしています。

「epilogue」という曲はオクターブ上を少し削っており、

「PM2.5」はがっつりかけています!


”ファズについて”

WMD Geiger Counter


海外のハンドクラフト系のファズで、プリセットを多数組む事ができるんです。笑

サウンド的には、ファミコンサウンドから飛び道具まで対応していて、DEVINE SOCIETYでは「pray」のCメロで使用していて、他にも荒ぶった時に踏みます。笑

でも、この子はボリューム調整がかなりシビアなので、少しでも調整を間違えると大変です。笑


”ブースターについて”

アンプ直の音が好きというのもあり、単体のブースターは導入していません。

コンプとの一体型であったり、ディレイに搭載されているボリュームのツマミであったり、ナチュラルに、あくまで音を前に出すためにかかるブースターが好きです。

アンプでも、1chがクリーンで、2.3chがEQ共通のクランチ・リードで、VHTにあるグライコです。

このグライコも足元のスイッチでON、OFFができ、メインの歪みの時はグライコを通さないんですけど、リードトーンの時にONになる設定にしているので、少しハイミッドを突くようなセッティングにしています。

でも、このグライコもシビアで、少し触るだけでかなり効くんですよ!

このアンプはマスターボリュームが1つしかないので、グライコ1つ弄るだけで音量も変わるので、リードを弾くときは、グライコを通すようにしており、周波数も2.3k~1.2kくらいをブーストしています。

ブーストの話に戻ると、アンプのグライコか、足元のエフェクターに付属しているブースターで調節してる感じです。


”電源について”

FREE THE TONE PD-1D


電源のL字のタコ足配線はこだわりです!!

ホームセンターで見つけてめっちゃテンション上がって、、、。

このL字は3つも刺せるし、しかもこのFree The Toneの電源に色もサイズもぴったりなんです!

あと、一応このFree The Toneの電源には9Vアダプタ専用の差し込み口もありますが、電源で取れるものは全て電源から1つずつ直接取るようにしてます。


”ワイヤレスについて”

SHURE GLXD16


これはチューナーも内蔵されており、そのチューナーの設定も色々選べて、弾いてる時も反応することもできるし、スイッチ踏めばミュートできるし、ディスプレイも見やすいです!

ワイヤレス自体の音の劣化も気にならなくて、ブラインドで聴いて、シールドか、ワイヤレスか区別がつかないぐらい良いです。笑

レシーバーもUSBで充電でき、移充電速度も早く、電池の残量も足元のに表示されて、電池残量を気にせず弾く事ができます。


”ボリュームペダルについて”

BOSS FV-500H


ボリュームペダルの使い方としては、足元のスイッチを2度踏みすると、赤いランプが点灯して、ボリュームペダルがONになる仕組みで、全部のチャンネルに振っていますが、あんまり使用していないです。笑


”ボード裏の変換のボックスについて”

これはMIDIで、VHTはMIDIが搭載されていなく、これをBOSSのスイッチャーに組み込みたくて、このギターを作って頂いたリペアマンの方に、相談して作って頂きました。


”ジャンクションボックスについて”

FREE THE TONE JB-41S


MIDI対応するアンプならジャンクションボックスにMIDIも搭載されていますし、ケーブルの取り回しだったり、いろんな時に便利なので使用しています。


”スイッチャーについて”

BOSS ES-8


今までのスイッチャーはループ1に接続すると接続順が1番目になる仕様でしたが、これはループ順に関係なく、スイッチャーの中で順番を入れ替える事ができ、様々なルーティングができるので導入しました。

これは耐久性も高いし、体感的に「やりたい」と思う機能が全て搭載されており、痒いところに全部手が届いてくれます!

バンクは使用していないので、間違えて踏んでも切り替わらないようにロックしています。


”その他、こだわっている事について”

ライブ中にエフェクターのツマミが変わったり、踏み間違えがないように、ボルトみたいな物で使用しないスイッチに固定しています。

スタジオと違って、ライブ中は何が起こるのかわかりませんし、僕が踏まなくても、メンバーが踏んでしまう事もあるので、、、。

元メンバーのハタ君にはめっちゃ踏まれました。笑

でも、そういったトラブルの可能性を1つでも無くしておくことが大事やと思います。


アンプについて

VHT Pitbull Ultra Lead


アンプがVHTのPitbull Ultra Leadというモデルで、他のアンプと比べて個体数も少ない名機です。笑

VHTの何が好きかと言われると、アンプは普通、パワー管がEL34や、6L6が搭載されているのですが、VHTはKT88が搭載されていて、この真空管が凄いんです!!

KT管の特徴は、クリアで押し出しが強く、ピュアオーディオの世界でもKT管が使用されており、歪み成分が少なく、大音量で「ガツッ!」とパワーが出でくれます。

グライコはリードの時のみ使用しており、基本的にEQは全体的に上げて、ハイよりにしています。


ちなみにVHTはアンプの後ろにdepthとpresenceのツマミが搭載されており、depthは0時、でpresenceは12時になっています。

EQだけじゃなくて、アンプにもエッジというJC-120のブライトスイッチみたいなものが搭載されているのですが、それをオンにしています。

本当にVHTというアンプは、色々な音が出せるというのと、それぞれの音にあった美味しいところが出せるので最高です!


”キャビネットについて”

Custom Audio Japan CAE CAJ212


このキャビネットは、2発のスピーカーで、上がVintage 30で、下がEV12Lが搭載されており、中音が箱鳴りに関係してくるので、2発にしたく、購入しました。

ライブハウスによっては2本マイキングしてくれるので、それを上手くブレンドしてもらい、1つからズムズムした成分のサウンド、もう1つからはキャンキャンした成分のサウンドが出るので、とても気に入っています。

仮に1本しかマイキングができない場合は、Vintage 30の方をマイキングしてもらうことが多いです。

ゆったりリハとか作り込める時間があるなら、両方試してみたりしていますが、毎回悩んでしまいます、、、。


”アンプのケーブルについて”

電源ケーブルは、オヤイデのものから自作し、スピーカーケーブルは、ベルデンの捻れてるやつの太いやつを使用して自作しました。

電源ケーブルは、良いものを使用してもライブハウスではタップに接続する事が多いので恩恵はあまりありませんが、スピーカーケーブルは自分のアンプ上下を持ち込んでるのであれば100%の性能を発揮してくれるので特に意識しています。


音楽性、ルーツについて


”自身のルーツと影響を受けた音楽について”

僕の世代は中学の時にX、LUNA SEA、L’Arc-en-Ciel、GLAYなどV系が流行っていまして、特にLUNA SEA、L’Arc-en-Cielの譜面を買ってひたすらコピーしていました。

その時が僕のルーツであり、LUNA SEA、L'Arc-en-Cielの独特のボイッシングなアルペジオとかは、今でも僕のフレーズに生きてると思います。

ギターで出せない音を、あえてギターで弾くスタンスが好きで、ディレイを使用したサウンドでも、SUGIZOさんの影響が大きく、ラウド系バンドでディレイにこだわってる人も少ないので、そこが僕の武器であり、好きなサウンドになっていると思います。

DIVINE SOCIETYで同期を使用していない理由はこれで、出来る事はなるべく自分でやろうと思っています。


”DIVINE SOCIETYのみならず、1プレイヤーとして目指していることはありますか? ”

バンドが売れても、バンドって何十年も続けられるものではないので、それが終わったら、、、P(プロデューサー)ですよ!

レコーディング依頼も受けたりと、ジャンルは違いますが、ポジショニングとしては、小室哲哉や、中田ヤスタカの様な立ち位置になりたいです!


以上、インタビュー。

「無いなら作ってしまえばいい」をスタンスに、自分好みのギターを1から組み立て、自分好みの音を追求するInoKさん。

そこには、いかに綺麗な音を出すという事が考えられており、シンプルなシステムに見えて、1つ1つの機材の使用方法に大きなこだわりがありました。


ーProfileー

中学生の時にX、LUNA SEA、L’Arc-en-Ciel、GLAYなどのV系に影響を受け、ギターを始める。

DIVINE SOCIETYのリードギターであり、作曲を手掛け、

近年ではレコーディング活動も行っている。


DIVINE SOCIETY

2011年1月1日に大阪にて結成され、2011年10月25日に「Like a light piercing the dark」をリリース。

2013年7月24日には初の単独EP 「All wishes is in this story」をリリース。

同日に大阪・心斎橋VARONにてリリース企画を決行し、キャパシティ限界を超える動員を遂行する。

2017年7月26日には1st mini album「コトノハ」を全国リリース。

2019年8月23日にはサポートギタリストのTsuguyが正式加入する事が発表された。


DIVINE SOCIETY - sign [Official Music Video]


DIVINE SOCIETY OFFICIAL SITE

https://divine-society.jp

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